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住宅ローン控除13年特例延長!コロナ特例!特別特例取得!

2021年3月26日

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消費税率10%引上げ時に期間限定で控除期間13年の特例が創設されましたが、その後、コロナ特例、令和3年度税制改正によりその期限が延長されました。

そこで今回は3種類ある控除期間13年の特例について違いを明らかにする為に適用要件などを整理しておきます。

控除期間13年の特例の全体像

控除期間13年の特例は以下の3種類(特別特定取得、コロナ特例、特別特例取得)あります。これ以外は原則の控除期間10年になります。

13年特例種類特別特定取得
令和元年度改正
コロナ特例
令和2年度改正
特別特例取得
令和3年度改正
立法趣旨消費税率引上げ
反動減対策
コロナ
緊急経済対策
ポストコロナ
経済対策
住宅の取得等
に係る消費税
10%10%10%
コロナ影響問わない入居遅延問わない
契約期限
・注文住宅新築
問わない令2年9月令2年10月~
令3年9月
・分譲住宅取得
・既存住宅取得
・増改築等
問わない令2年11月令2年12月~
令3年11月
入居期限令1年10月~
令2年12月
令3年1月~
令3年12月
令3年1月~
令4年12月

順番に見ていきましょう。

特別特定取得の控除期間13年の特例

立法趣旨

消費税率10%引上げ時に、引上げに伴う反動減対策として令和2年12月入居までの期間限定で控除期間をそれまでの10年から13年に拡充する措置が講じられました。(特別特定取得の控除期間13年の特例)(令和元年度税制改正)

適用要件

特別特定取得の控除期間13年の特例を受ける為には以下の適用要件を全て満たす必要があります。(その他の床面積や合計所得金額など住宅ローン控除を受ける為に必要な適用要件は通常の住宅ローン控除と同じです。)

適用要件

  • 消費税10%の住宅の取得等(特別特定取得)
  • 入居期限(令和1年10月1日~令和2年12月31日)までに入居

特別特定取得とは

特別特定取得とは消費税10%の住宅の取得等のことをいいます。

特別特定取得について詳しくは以下の記事をご覧ください。個人間売買で消費税がかからない場合(特定取得以外)の取扱いについても解説しています。

消費税率が5%、8%、10%とアップ。住宅ローン控除もそれにともないアップ。
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コロナ特例の控除期間13年の特例(1年延長)

立法趣旨

上記特別特定取得の控除期間13年の特例は令和2年12月までに入居することが要件になっていますが、コロナの影響でその期限までに入居できなかった方のために入居期限を弾力的に1年延長して令和3年12月までとする措置が講じられました。(コロナ特例の控除期間13年の特例)(令和2年度新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置)

適用要件

コロナ特例の控除期間13年の特例を受ける為には以下の適用要件を全て満たす必要があります。(その他の床面積や合計所得金額など住宅ローン控除を受ける為に必要な適用要件は通常の住宅ローン控除と同じです。)

適用要件

  • 消費税10%の住宅の取得等(特別特定取得)
  • コロナの影響で本来の期限(令和2年12月31日)までに入居できなかった
  • 契約期限(以下の期限)までに契約
    ・注文住宅の新築(令和2年9月30日
    ・分譲住宅・既存住宅の取得、増改築等(令和2年11月30日
  • 入居期限(令和3年1月1日~令和3年12月31日)までに入居

コロナの影響で令和2年12月31日までに入居できなかった事情

コロナの影響で本来の期限(令和2年12月31日)までに入居できなかった事情としては以下のようなものがあります。

入居遅延事情

  • 契約遅延(外出自粛、営業自粛等で)
    ・住宅展示場、各種相談窓口に行けなかった
    ・打合せが遅れた
  • 工事遅延(工事自粛等で)
    ・住宅設備、資材などの納入が遅れた
    ・着工が遅れた、工期が長期化した
  • 入居遅延(営業自粛、外出自粛等で)
    ・引越業者が見つからなかった
    ・他県への引越しのため留まった
  • その他

入居時期に関する申告書兼証明書

コロナ特例の控除期間13年の特例を受ける為には住宅ローン控除の通常の必要書類(登記事項証明書、契約書など)の他に、上記入居遅延事情などを記載した「入居時期に関する申告書兼証明書」を提出する必要があります。

申告書兼証明書(Wordファイル)と記載例(PDFファイル)は以下のリンクから入手できます。(国土交通省ホームページ「住宅ローン減税」)

特別特例取得の控除期間13年の特例(2年延長)

立法趣旨

消費税率10%引上げに伴う反動減対策として創設された特別特定取得の控除期間13年の特例は令和2年12月入居までの期間限定で終了する予定でしたが、ポストコロナに向けた経済対策として入居期限を2年延長して令和4年12月までとする措置が講じられました。(特別特例取得の控除期間13年の特例)(令和3年度税制改正)

適用要件

特別特例取得の控除期間13年の特例を受ける為には以下の適用要件を全て満たす必要があります。(その他の床面積や合計所得金額など住宅ローン控除を受ける為に必要な適用要件は通常の住宅ローン控除と同じです。ただし、この特例には床面積要件の緩和措置があります。)

適用要件

  • 消費税10%の住宅の取得等(特別特例取得⇒消費税10%+下記契約期限)
  • 契約期限(以下の期限)までに契約
    ・注文住宅の新築(令和2年10月1日~令和3年9月30日
    ・分譲住宅・既存住宅の取得、増改築等(令和2年12月1日~令和3年11月30日
  • 入居期限(令和3年1月1日~令和4年12月31日)までに入居

特別特例取得とは

特別特例取得という用語は令和3年度税制改正で新たにできました。13年特例の対象を限定するための概念になっています。

特別特例取得とは消費税10%の住宅の取得等で契約期限を満たすものをいいます。

「特別特例取得」とは、その対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合の住宅の取得等で、次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める期間内にその契約が締結されているものをいう。
イ 居住用家屋の新築 令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間
ロ 居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは既存住宅の取得又はその者の居住の用に供する家屋の増改築等 令和2年12月1日から令和3年11月30日までの期間
引用:令和3年度税制改正の大綱(財務省ホームページ)

床面積要件の緩和

住宅ローン控除は床面積が50㎡以上ないと適用を受けられませんが、この特別特例取得の特例に限っては、適用を受ける年分の合計所得金額が1,000万円以下であることを条件に、床面積が40㎡以上50㎡未満でも適用を受けられるよう床面積要件が緩和されています。

床面積要件の緩和は特別特例取得の特例限定なので、この特例に該当しない場合は、たとえ合計所得金額が1,000万円以下でも床面積が50㎡以上ないと住宅ローン控除は受けられません。

控除期間13年の特例の控除額の計算方法

1~10年目は通常の住宅ローン控除の計算を行い、11~13年目はそれに消費税増税分の限度計算が加わります。消費税増税分2%を3年で控除しますが、その金額が限度になります。

1~10年目

控除額

次の額

  • (取得対価ー補助金ー贈与税特例適用額)と(住宅ローン年末残高)のいずれか少ない額(※1)×1%

(※1)一般住宅上限4,000万円、認定住宅上限5,000万円

11~13年目

控除額

次のいずれか少ない額

  • (取得対価ー補助金ー贈与税特例適用額)と(住宅ローン年末残高)のいずれか少ない額(※1)×1%
  • (家屋取得対価(※2)ー消費税額)(※1)×2%÷3

(※1)一般住宅上限4,000万円、認定住宅上限5,000万円
(※2)補助金、贈与税特例適用額は控除しない

令和3年入居のケース別控除期間

以上を踏まえ、令和3年に入居する方の控除期間をケース別にまとめると以下の通りです。

令和3年は契約日により取扱いが異なるため、契約日に注意が必要です。

注文住宅の新築(消費税10%)

契約日コロナ影響控除期間
令2年9月までなし10年(原則)
あり(入居遅延)13年(コロナ特例)
令2年10月から
令3年9月まで
問わない13年(特別特例取得)
令3年10月以降問わない10年(原則)

分譲住宅・既存住宅の取得、増改築等(消費税10%)

契約日コロナ影響控除期間
令2年11月までなし10年(原則)
あり(入居遅延)13年(コロナ特例)
令2年12月から
令3年11月まで
問わない13年(特別特例取得)
令3年12月以降問わない10年(原則)

既存住宅の取得(個人間売買で消費税なし)

契約日コロナ影響控除期間
問わない問わない10年(原則)

まとめ

いかがだったでしょうか。令和元年、令和2年は複数税率(8%、10%)で書き方に注意でしたが、令和3年は複数特例(コロナ特例、特別特例取得)で契約日に注意です。取扱いの整理にご活用ください。

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