住宅ローン控除

住宅ローン控除新区分!買取再販、ZEH、省エネ、その他

省エネモード

住宅ローン控除の令和4年度税制改正で、新たに「買取再販住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」「その他の住宅」の区分が創設されました。

そこで今回は、その新たにできた区分の概要要件証明書類について解説します。

令和4年度税制改正の住宅ローン控除の新区分

令和4年度税制改正で住宅ローン控除が以下のように省エネ性能等(環境性能等)が高くなるほど控除額が大きくなる省エネ性能等(環境性能等)重視の控除に改正され、省エネ性能等(環境性能等)に応じた区分として、新たに「買取再販住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」「その他の住宅」の区分が創設されました。

控除率は全て0.7%借入限度額・控除期間
(最大控除額)
借入限度額・控除期間
(最大控除額)
入居年令和4年・令和5年令和6年・令和7年
新築住宅・買取再販住宅
認定長期優良住宅
認定低炭素住宅
5,000万円・13年
(455万円)
4,500万円・13年
(409.5万円)
ZEH水準省エネ住宅4,500万円・13年
(409.5万円)
3,500万円・13年
(318.5万円)
省エネ基準適合住宅4,000万円・13年
(364万円)
3,000万円・13年
(273万円)
その他の住宅3,000万円・13年
(273万円)
2,000万円・10年
(140万円)
又は控除対象外※
買取再販以外の中古住宅
認定長期優良住宅
認定低炭素住宅
ZEH水準省エネ住宅
省エネ基準適合住宅
3,000万円・10年
(210万円)
同左
その他の住宅2,000万円・10年
(140万円)
同左

※令和6年以降に入居する新築の「その他の住宅」は、以下の場合を除き、住宅ローン控除の対象外です。(新築住宅の省エネ基準適合要件化、後ほど解説します)

  • 令和5年以前に新築の建築確認を受けた場合。(住宅ローン控除の対象)
  • 令和6年以後に新築の建築確認を受けた場合で、登記簿上の建築日付が令和6年6月以前の場合。(住宅ローン控除の対象)

関連記事住宅ローン控除の令和4年度税制改正について詳しくは以下の記事をご覧ください。改正の背景や変更点など全体像をつかめるようにまとめてあります。

以下で令和4年度税制改正で新たにできた区分のそれぞれの概要、要件、証明書類について見ていきましょう。

買取再販住宅とは(概要、要件、証明書類)

買取再販住宅の概要

買取再販住宅とは、中古住宅を宅地建物取引業者が一定のリフォームにより良質化した上で販売する住宅です。

買取再販住宅の要件

買取再販住宅に該当する為には以下の要件を満たす必要があります。

①買取再販住宅の要件

以下のいずれも満たす必要があります。

  • 取得先:宅地建物取引業者から当該家屋を取得したこと
  • 再販期間:宅地建物取引業者が住宅を取得してから、リフォーム工事を行って再販するまでの期間が2年以内であること
  • 中古住宅:取得の時において、新築された日から起算して10年を経過した家屋であること
  • リフォーム割合:建物価格に占めるリフォーム工事の総額(「②工事の内容」1~7に該当する工事に要した費用の総額)の割合が20%(リフォーム工事の総額が300万円を超える場合には300万円以上であること
  • リフォーム内容:当該家屋について、以下のいずれかに該当するリフォーム工事が行われたこと
    • 「②工事の内容」1~6に該当するリフォーム工事を行い、工事の合計額が100万円を超えること
    • 50万円を超える、「②工事の内容」4~6のいずれかに該当する工事を行うこと
    • 50万円を超える、「②工事の内容」7に該当する工事を行うこと

②工事の内容

  1. 増築、改築、建築基準法上の大規模の修繕又は大規模の模様替
  2. マンションの場合で、床又は階段・間仕切壁・主要構造部である壁のいずれかの過半について行う修繕又は模様替
  3. 居室・調理室・浴室・便所・洗面所・納戸・玄関・廊下のいずれかの床又は壁の全部について行う修繕又は模様替
  4. 一定の耐震基準に適合させるための修繕又は模様替
  5. 一定のバリアフリー改修工事:以下のいずれか①~⑧の工事
    ①車いすで移動するための通路又は出入口の拡幅
    ②階段の勾配の緩和
    ③一定の浴室の改良
    ④一定の便所の改良
    ⑤手すりの取付け
    ⑥段差の解消
    ⑦一定の出入口の戸の改良
    ⑧滑りにくい床材料への取り替え
  6. 一定の省エネ改修工事:改修部位の省エネ性能がいずれも平成28年基準以上となる工事で、以下の①又は①の工事と併せて行う②~④の工事。地域区分毎に要件が異なる。
    ①以下のいずれかに該当する工事
    ・全ての居室の全ての窓の断熱性を高める工事又は日射遮蔽性を高める工事
    ・改修後の住宅全体の省エネ性能が確保される場合((1)断熱等性能等級4以上又は(2)一次エネルギー消費量等級4以上及び断熱等性能等級3)に限り、居室の窓の断熱性を高める工事又は日射遮蔽性を高める工事
    ②天井及び屋根の断熱改修
    ③壁の断熱改修
    ④床の断熱改修
  7. 給水管、排水管又は雨水の浸入を防止する部分に係る修繕又は模様替(リフォーム工事瑕疵保険契約が締結されているものに限る)

買取再販住宅の証明書類

買取再販住宅は、住宅ローン控除の初年度確定申告の際に、リフォーム工事が一定の工事に該当することなどを証明する以下の書類の提出が必要になります。

証明書類発行主体
増改築等工事証明書下記いずれか
・登録された建築士事務所に属する一級建築士、二級建築士若しくは木造建築士
・指定確認検査機関
・登録住宅性能評価機関
・住宅瑕疵担保責任保険法人
リフォーム工事瑕疵保険付保証明書
(「②工事の内容」7に該当する場合)
住宅瑕疵担保責任保険法人

ZEH水準省エネ住宅とは(概要、要件、証明書類)

ZEH水準省エネ住宅の概要

ZEH水準省エネ住宅とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(略してZEH、ゼッチと読む)で、断熱、省エネ、創エネで住宅のエネルギー収支が正味で概ねゼロになる住宅です。令和7年に新築住宅に適合が義務化される省エネ基準よりも省エネ性能が高い住宅です。

ZEH水準省エネ住宅の要件

ZEH水準省エネ住宅に該当する為には以下の要件を満たす必要があります。

ZEH水準省エネ住宅の要件

日本住宅性能表示基準における断熱等性能等級5以上※かつ一次エネルギー消費量等級6以上の性能を有する住宅

※結露の発生を防止する対策に関する基準を除く

ZEH水準省エネ住宅の証明書類

ZEH水準省エネ住宅は、住宅ローン控除の初年度確定申告の際に、ZEH水準省エネ住宅に該当することを証明する以下のいずれかの書類の提出が必要になります。

証明書類発行主体
住宅省エネルギー性能証明書下記いずれか
・登録された建築士事務所に属する一級建築士、二級建築士若しくは木造建築士
・指定確認検査機関
・登録住宅性能評価機関
・住宅瑕疵担保責任保険法人
建設住宅性能評価書の写し
※断熱等級・一次エネ等級の双方の評価が基準を満たすことを証するものに限る
登録住宅性能評価機関

省エネ基準適合住宅とは(概要、要件、証明書類)

省エネ基準適合住宅の概要

省エネ基準適合住宅とは、令和7年に新築住宅に適合が義務化される省エネ基準に適合する住宅です。

省エネ基準適合住宅の要件

省エネ基準適合住宅に該当する為には以下の要件を満たす必要があります。

省エネ基準適合住宅の要件

日本住宅性能表示基準における断熱等性能等級4以上※かつ一次エネルギー消費量等級4以上の性能を有する住宅

※結露の発生を防止する対策に関する基準を除く

省エネ基準適合住宅の証明書類

省エネ基準適合住宅は、住宅ローン控除の初年度確定申告の際に、省エネ基準適合住宅に該当することを証明する以下のいずれかの書類の提出が必要になります。

証明書類発行主体
住宅省エネルギー性能証明書下記いずれか
・登録された建築士事務所に属する一級建築士、二級建築士若しくは木造建築士
・指定確認検査機関
・登録住宅性能評価機関
・住宅瑕疵担保責任保険法人
建設住宅性能評価書の写し
※断熱等級・一次エネ等級の双方の評価が基準を満たすことを証するものに限る
登録住宅性能評価機関

その他の住宅とは(概要、要件、証明書類)

その他の住宅の概要

その他の住宅とは、省エネ基準を満たさない住宅です。令和7年に新築住宅の省エネ基準への適合が義務化されるため、令和7年度以降はその他の住宅は新築できなくなります。また、住宅ローン控除においても令和6年に新築住宅の省エネ基準への適合が要件化されるため、令和6年以後に新築の建築確認を受けて、かつ登記簿上の建築日付が令和6年7月以後新築のその他の住宅住宅ローン控除を受けることができなくなります

その他の住宅の要件

その他の住宅に該当する為には、更に、省エネ基準適合要件化前の新築に該当する為には以下の要件を満たす必要があります。

その他の住宅の要件

省エネ基準適合住宅の省エネ基準(前述の「省エネ基準適合住宅の要件」)を満たさない住宅(その他の住宅に該当する為の要件)

令和6年以降に入居する新築のその他の住宅は以下のいずれかを満たす必要があります。(省エネ基準適合要件化前の新築に該当する為の要件)

  • 令和5年以前に新築の建築確認を受けている
  • 令和6年以後に新築の建築確認を受けた場合は、登記簿上の建築日付が令和6年6月以前になっている

その他の住宅の証明書類

その他の住宅は、住宅ローン控除の初年度確定申告の際に、その他の住宅に該当することを証明する書類の提出は不要(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅のいずれかに該当することを証明する書類の提出がなければその他の住宅なので)ですが、令和6年以降に入居する新築のその他の住宅は、省エネ基準適合要件化前の新築に該当することを証明する以下のいずれかの書類の提出が必要になります。

証明書類発行主体
確認済証又は検査済証の写し
※令和5年以前に建築確認を受けたことを証するものに限る
下記いずれか
・建築主事(都道府県、市町村)
・指定確認検査機関
登記事項証明書
※令和6年6月以前に建築されたことを証するものに限る
法務局

まとめ

いかがだったでしょうか。国が目指す2050年カーボンニュートラルで省エネモードになった住宅ローン控除。参考にして下さい。

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