年末調整 所得税

国税庁年調ソフトとは?使い方は?従業員の方用導入ガイド

2021年10月19日

DIGITAL TRANSFORMATION

最近何かと話題のデジタル化ですが、年末調整でも年調ソフト(国税庁無料アプリ)を使った「年末調整の電子化」が令和2年から始まっています。従業員、勤務先ともにメリットがあるので積極的に活用したいところです。

そこで今回は、年調ソフトが初めてという従業員の方の為に、年調ソフトのメリットや使い方、注意点について解説します。

(当事務所使用ソフトJDL「年末調整システム」への取込みを前提とした運用方法になっています)

年調ソフトとは?メリットは?動画で確認

年調ソフトとは「年末調整の電子化」の為に国税庁が無料提供する年末調整用アプリです。

年調ソフトを使うとどうなるのか、どんなメリットがあるのか、まずは国税庁の動画で確認してみましょう。

出典:国税庁動画チャンネル「年調ソフトを利用した年末調整」【令和3年9月配信】

年調ソフトの流れ

年調ソフトを使った年末調整は以下の流れで行います。(概要)

  • 年調ソフトのダウンロード
    • 毎年10月にその年分の年調ソフトをダウンロード(法改正に対応)
    • スマホにダウンロード(みんな持っててマイナンバーカードに対応)
  • 年調ソフトのデータ入力
    • 受けられる可能性がある控除を確認(質問に回答することで自動判定)
    • 前年データをインポート(住所、氏名など自動入力※初年は入力必要)
    • マイナポータル連携で控除証明書データをインポート(保険料など自動入力※事前準備が必要)
    • マイナポータル連携以外の控除証明書を手入力(連携未対応の従業員や保険会社)
  • 年調ソフトのデータ出力、メール送信、添付書類提出
    • データ出力して勤務先にメール送信(メールソフト自動起動、データ自動添付)
    • データ以外の添付書類を勤務先に提出(提出が必要な添付書類を自動案内)

以下で具体的な使い方と注意点について見ていきましょう。

年調ソフトのダウンロード、操作マニュアル

年調ソフトのダウンロードと操作マニュアルの確認は下記リンクから行います。操作マニュアルの確認は分からないときで構いません

年調ソフトのデータ入力の注意点

注意点です。必ずご確認ください

  • 新規作成の選択は「受けられる可能性がある控除を確認」を選択して質問に回答。「結果を見る」⇒「申告書作成へ進む」
  • 所得の見積額(あなた、配偶者、扶養親族)は「計算表」を利用。(自動計算※見積額なので概算で入力)
  • ID、パスワードは勤務先から通知を受けたものを使用。
  • 給与支払者情報インポートは「インポートしない」を選択。
  • 証明書電子データのインポート
    • マイナポータル連携等は「インポートする」を選択。(対応済の従業員と保険会社)
    • それ以外は「インポートしない」を選択。(未対応の従業員と保険会社)
  • 作成する控除申告書は自動判定なので、自分でチェックを入れたり外したりしない。「確定」
  • 基礎控除を受けることができる条件は「基礎控除申告書作成へ進む」を選択。
  • 生命保険料控除の証明書電子データを「インポートしない」場合は以下に注意。(証明書から正確に入力)
    • 保険の区分(一般の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料)
    • 新・旧の区分
    • 保険料の金額(証明日現在の払込額ではなく12月末の払込見込額を入力)
  • 地震保険料控除の証明書電子データを「インポートしない」場合は以下に注意。(証明書から正確に入力)
    • 保険の区分(地震保険、旧長期損害保険)
    • 保険料の金額(証明日現在の払込額ではなく12月末の払込見込額を入力)

年調ソフトのデータ出力、メール送信、添付書類提出の注意点

注意点です。必ずご確認ください

  • 出力形式の選択は「電子データで出力する」を選択。
  • マイナンバー(あなた、配偶者、扶養親族)は「マイナンバーは提供済み」を選択。
  • PDFファイルも出力しますかは「はい」を選択。
  • 電子署名等については「パスワードをかける」を選択。
  • 自動で添付ファイル付きのメールソフトが起動するので宛先に勤務先(又は会計事務所)のメールアドレス、件名に「勤務先名、氏名、年末調整」を入力して送信。
  • 送信後「添付書類について」が表示されるので、そこに載っている添付書類を勤務先に提出。

解説は以上です

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